カタコトコラム

タップダンスでの「ダンスバトル」は「チャレンジ」という(映画「TAP」より)。

ストリートダンスの世界には「バトル」というものがあります。ちょうど「ダンス対ダンス」で、勝負するといった感じです。「バトル」する時は、相手をリスペクト(尊重)することや、身体へのコンタクトは避けることなどが、基本的なルールとなります。その上で、相手に気持ちで負けないこと。そして、自分の繰り出す動作の多彩なアイデアや、音楽との一体感などが尽きることなく、より強く表現できた方が勝つでしょう。

この「バトル」のようなもののことを、タップダンスでは「チャレンジ」といいます。私は、この「チャレンジ」という言い方に、とても好感を覚えました。この「チャレンジ」という言葉には、前述の「バトルする時は、相手をリスペクトすることが基本的なルールだよ」という精神と挑戦へのエールが、ぎゅぅと詰め込まれているように感じたのです。先輩に胸を借りるという意味もあるでしょう。この「チャレンジ」は、映画「TAP」で存分に楽しむことができます。

映画「TAP」では、グレゴリー・ハインズさんやサミー・デイヴィスJr.さんなど、往年のスター達が競演しています。ハイライトの1つに、タップマスター達による極上の「チャレンジ」を観ることができます。小さなスタジオに「チャレーンジ!!」という声が響き渡った時の、マスターたちの目の輝き。50代から70歳くらいまでと思われる往年のタップマスターたちの華麗なステップを観て、私は「幾つになってもタップダンスを続けていたい」と感銘を受けました。

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